私がニコ動で「凪のあすから」を観始めたのは15話からであった。
そんな途中視聴にかかわらず十分面白く、このアニメただものではない!と私に思わせた。
その心理描写の正確さと、何気ない日常生活をこれほど飽きさせずに見せる演出の巧みさは素晴らしい。
こんなに面白そうなのに、これまでの展開を観ないままではおれまい!と思ってこっそり、…観られるサイトで観ることにした(大きな声では言えないが…笑)。
舞台は海で暮らす人々と陸に上がった人々が共存する世界。
といってもファンタジーファンタジーした世界風景はそこになく、一見、日本の田舎の漁村のようなのどかな風景の町と海の中にあるこれ又普通の町である。
しかし現実世界ではない。
きっとこの舞台設定も大きな意味を持つ。
現実世界ではあのように、登場人物たちの美しい純粋な気持ちを描いても、どうしても嘘くささを感じるかもしれない。
だから現実ではない世界が必要だった。
そしてこの世界観は人々の運命を翻弄する避けがたい外的要因としての役割も背負っているのだ。
この作品では驚くほど美しい作画がそれをしっかりと支える。
昔、流行ったトレンディドラマのように登場人物の想いがみな両想いにならない方向に向いていて成就しない思慕がひたすら切ないのだった。
トレンディドラマのような大人ではない分、彼らの想いはもっと透明で純粋で、胸をしめつけるほど美しい。
毎回、丁寧に一人一人の内面の丁寧な描写があるので、驚くべきことにどの人物にも感情移入できるくらいにキャラが立っている。
普通こういうことってあり得ないかもしれない。
主要な登場人物の少年少女たちは14歳。
14歳、子供でもなく大人でもない透明な世界、輝ける世界にいることのできる歳。
「エヴァンゲリオン」のシンジも14歳だった。
少女マンガの金字塔「ポーの一族」のエドガーも14歳だった。
14歳、それはきっと特別な年齢なのだ。
いつまでもずっとこのままの14歳の美しく輝く日々がそこにあるのか?
いや、きっと変わって失われていくゆえに、それは美しいのだ。
自分たちが変わることにまだ気づいていないまなかは純粋な好奇心で陸との接触でいち早く変わろうとする。
すでに変わりつつある自分に気づき始めているちさきは反対に変わりたくないと何度も口にだしてそれを拒否しようとする。
皮肉なことに変わりたくないと、あれほどかたくなに言っていたちさきが地上に残され、冬眠することが出来ずにもう14歳ではなくなってしまう。
他の海の友達たちは皆冬眠について変わらぬままなのにである…。
そして、5年後冬眠から14歳のままで目覚めた光たちは、今度は小学生から14歳になった美海たちと出会うのだ。
ちょっと登場人物について私の私見を書くことにする。
まなか、あのようなタイプの女の子には普通の女子はいつも、かなわないなぁと思う。
心に曇りがみじんもなくて素直で、だから恥ずかしい時は、ごく自然に恥ずかしがるし、悲しい時は悲しむ。
嬉しい時もストレートに喜ぶし、行動しなければならない時には躊躇わずに真っ直ぐな行動をとる。
ああいう子の側にいると、普通の女子であれば、自分の負の面を思い知らされて凹むこともあるだろう。
ちさきもたまに凹んでいたよね。
最初のうち観ていて、まなかは紡に気があるのかと思ったが、きっと光と両思いじゃないかな?
まなかが紡に惹かれたのは、太陽(地上)にあこがれる気持ちの象徴としての憧れだったのでは?
光は真っ直ぐすぎるぐらい真っ直ぐな心持のアニメの主人公らしい人物。
正当派すぎるぐらいだなぁ…、まあ、これぐらい王道の主人公だと見ていて安心するが…(笑)。
要は割を食う典型的なサブキャラの立場かと思う。
私は要が好きなのだが、ああいう物分りのいい対応をする人は結局いつも損をするんだよね…。(苦笑)
ちさきは一般の視聴者女子が一番感情移入出来る人物では?
私はそうだった。
しかし観ていると、紡はちさきが好きなようなので、ちさきは紡といい、要といい、あれれ?すごくモテモテじゃん!(こんなモテモテさんだと、感情移入できなくなるかも…笑)。
紡はとても大人びた少年だ。
14歳とは思えぬほど冷静で、的確な判断をいつも下す、達観し過ぎているのがなんだか心配になるぐらいだ。
5年たったら一層カッコよさもバージョンアップしてました!イケメンです!(笑)
美海、この娘が後半のキーパーソンなのでしょう。(後半の主役か?)
小学生時代、以外と内面が屈折していたりと、奥深いキャラのようなのだが、他の人たちもそうだが、根はどの子も皆、心が驚くほどきれいなので、美海も勿論いい子なのだ(笑)。
さゆは今のところこれまた王道の脇役ぽい。
この作品は脇の人もちゃんと手を抜かずに描写してるように思う。
だから、さゆにも私は深く感情移入し始めてしまっている。
どうか、あまりかわいそうな扱いで終わらないでやって欲しいと願っているのだが…。
普通に考えれば、まなかと光、紡とちさきはカップルとして成立だろうか。(私としては、それが納まりはいいと思うのだが?)
残った人で、要とさゆは、絶対くつっかないだろうなぁ…、くっついてくれれば、それに越したことはないが。
美海も余ってしまうが…。
海神さまが好きだったのって美海の母みをりだったんじゃないかと思うので(勝手にいろいろ想像する・笑)、美海とうろこ様っていうのはどうか?(無茶ぶり過ぎるか?笑)
そんなの美海がかわいそう過ぎるよね!反省!(汗)
それに美海が後半の主人公のような位置にいるところをみると、今後まだまだ私の想像を超えた展開をするように思う。
いつも私の予想は大幅に裏切られるからね!(苦笑)
総統:「恐竜君、毎回、泣いているではないか。」
私 :「総統、見てたんですか。」
総統:「私はPCの側に置かれているからね、君がPCで動画を観て泣いているのは嫌でも目に入るからね。毎回、泣いては鼻をブーブーかんでいたではないか!クズ籠がティッシュだらけだぞ」
私 :「途中で観ていて感極まって泣くことも多々ありますが、ラストでエンディング曲がかかってくると条件反射のようにとにかく泣けてくるという…、もうエライことになってます。」
「我が家の女子大生曰く、この2、3年の中でも屈指の面白さと言っていたのが、私も大納得しました。」
総統:「心理描写がいいと言っていたが、そんなすごいのか?」
私 :「それはもう。そんじょそこらのドラマや映画作ってる人たちにも見習ってもらいたいぐらい質は高いですよ。」
総統:「しかし、恋の話なのだろ?私にはどうも苦手な分野かもな…」
私 :「確かに、総統はそちらの方面は不器用ですもんね…、いや、総統はそれが男らしくてカッコイイんですが!でも、これってみんなラブラブになれないところが切ないので、総統にも気持ちはおわかりになるかも?」
総統:「…、恋というものは成就しないのが趣深いのだよ。それにくれぐれも言っておくが私は別に直接告白して断わられたわけではないからね…」
私 :「(…、総統のことは気の毒なのでスルーしてあげよう…)実は中盤あたりからはそれだけじゃなくて、海神さまの力の影響で海も、陸も異変に襲われ始めて、それを巡る謎というのも目を離せなくなってるんですよ。」
「私、それに関わるうろこ様っていうキャラにも惹かれてるんですよね~。海神さまの鱗らしいんですけど、美形なので好き!、テヘッ」
「人間の方では要君が好きかなぁ、子供だけど紳士なんですよね~(キャッ!赤面)」
総統:「いろんな方面から楽しんでいるようだな…、君は全くもって相変わらずだな。」(呆れる総統であった。)
私 :「へへっ、アニメはやっぱり素敵なキャラを鑑賞する楽しみというのも観るにあたっては譲れぬ要因ですもん。とにかく好きな人を見つけないと観るモチベーション下がりますもんね。」
「気持ちは色々と浮気してますが、本命はやはり総統なので安心してくださいね。私には総統は不動ですから!」
総統:「別に私は不動でなくてもいいんだがね…(苦笑)」
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