「シドニアの騎士」第8話を観た。
シドニアの過去のいきさつについての描写がやっと出てきた。
長道(ながて)は育ててもらっていた「おじいちゃん」(伝説的英雄斎藤ヒロキ)のクローンだったんだ…。
寮母のおばちゃん熊、ヒ山ララァさんは長道のオリジナルの「ヒロキ」がとても好きだったようだ(恋愛感情のレベルのように思えるのだが?)。
長道を特別に気にかけているのもこれで納得である。
今は亡き愛しい人の忘れ形見(?)なのだから、これはもう母のように深く慈しんでいるといってもいいだろう。
一方艦長の小林も長道に対してはいろいろ複雑な思いもあるようだし…。
戦闘部分がカッコいいのは十分分かっていたが、人間ドラマ部分も相当面白そうだとあらためて思った次第である。
今、私が注目(?)している、いや「この人どうよ?!」とツッコミを入れているキャラは岐神海苔夫だ。
岐神海苔夫…、今のところいいとこ無しキャラだ。
まず、名前の「のりお」に、この漢字を当てるか!?と、ちょっとびっくりする(笑)。
海苔巻の海苔、おにぎりにも巻くと美味しい、ざる蕎麦の上にも必需…海産物の海苔…、あえて海苔という字を?
シドニアは海水区が特別扱いされていたようだから、海産物の名前って有難く素晴らしい意味合いをもつものなのか…?(笑)
彼の見た目、外見は悪くない。
設定では二枚目美形なのだろう。(確かに美形だ…)
でも出てくる人の顔は皆似ているので、長道だって、落合だって、亡くなった赤井さんだって緑川の兄さんだってみんな同じ位のレベルの美形に見える。
特別美形点ぶっちぎりという訳ではないような気もする(笑)。
しかし、私個人の趣味でいえば、フェチ要素の「白っぽい灰色髪」のキャラであること、それだけで萌えの基礎点は高い。
でも、ちょっといいかも?はここまでである。
性格面の評価はこの利点を打ち消し、それどころかマイナス方向に大きく振れてしまうほど最悪かもしれない。
海苔夫はエリートのようだ、家柄は申し分なく立派だし、戦闘能力も優れている。
プライドが高いという設定のようだが、今までの物語展開では「ほんとにプライドあるのか?」という面も私には見えたのだが…。
彼は長道のことが気にいらないようだ。
彼の出所が胡散臭い点もその一因だろうが、自分の深い思い入れのあった衛人、継衛(もりと、つぐもり)のパイロットに得体の知れない奴、長道が大抜擢されたからだ。
そして彼にとって屈辱だったのは明らかに自分より遙かに優れた戦闘能力を長道が持っていることを見せつけられたからだろう。
このことが面白くない彼は、道長を侮辱して罵ったり、攻撃的であったり…、この位はまあ許そう…、しかし、対ガウナ実戦でとった長道を陥れる為の姑息な小細工はいただけない。
あれは正しく「卑怯な手段」というやつであろう。
ヒール役のキャラにとって冷酷、残虐、尊大傲慢などなど、いろいろアピール点(勿論ヒールとしてのですよ・笑)はあるが、その中でも「卑怯」って、とても格好悪い方の要素だと思う。
私の中では、卑怯は小者、雑魚キャラにつきものの要素である。
この物語で海苔夫がヒールなのかはまだ疑問だが、少なくともほんとに「プライドのある人間」はああいう卑怯な手段は使わないだろう。
卑怯な手段を用いて長道の名声に泥を塗り、失脚させても、そんな手段を使った時点で自分が負け犬だということを認めているようなもので、余計にプライドが傷つくだけであろう。
プライドが高いのではなくて虚栄心が強いだけなのか?
そして今回8話ではその小細工が引き起こしたともいえる星白閑の戦死の「ツケ」に自分が対峙することになった。
星白の死体を取り込んだ敵ガウナが星白の姿を模した形となって攻撃してきたからだ。
攻撃を目の当たりにして海苔夫は半端なくカッコ悪かった。
完全に恐怖していた。
自分の蒔いた種だから、自業自得であるともいえるが…。
まあ、贔屓目に見れば、あの星白を模したものに対して、あれほど恐怖したのは罪の意識があったからだといえるのかも…。
罪の意識がなければあれ程ドンビキ状態にはならなかっただろうから。
私は又、ウィキペディアで漫画原作のストーリーをチェックしてみた。
岐神海苔夫はこの後いろいろありそうである(ほんとエライことになっちゃいそう…、苦笑)。
彼が自宅(?)の居間のようなところで椅子に座って眉根を寄せて爪を噛んでいる場面がある、彼には彼なりののジレンマがいろいろあるのかもしれない…と思わせるものである。
あまり彼の背後の描写が出てこないので今の時点では彼の鬱積した焦燥感も単なるおぼっちゃま育ちの自分勝手な我ままのせい?といった印象しか伝わってこない。
だから人間的に全然惹かれるところがないのだが…、でもこんなに海苔夫について長文書いてるところをみると何か私の中でひっかる部分があるのだろう(笑)。
ずっと「嫌なヤツ」のままであろうか?
もしかしたら、今後物語展開上何処かの時点で私の心をキュンとさせてくれたり、この男、化けたなぁ、大物ぽい!と思わせてくれるようなこともある?…なんて思いながら、ツッコミを入れつつ岐神海苔夫を気にしている私である。
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