52. 「ヤマトよ永遠に」を観て

 

「ヤマトよ永遠に」を観た。
どうでしょ?まあまあだったかな(笑)。
DVDで観たのだが、画面がずっと暗い感じなので、それのせいもあってか話自体も暗く感じた。
掃討三脚戦車が出てきたときには、スピルバーグの映画「宇宙戦争」のトライポッドを思い出して怖くなった。(私あの映画見て少しトラウマになってるんですけど…、怖いんですよね、あれ・笑)
冒頭部分の地球が占領されるあたりは面白かった。


しかし、いかんせん敵側に花がないというか、地味な感じがする。
この作品は私がご贔屓のデスラー総統が出ていないが、出ていないで正解のような気がする。
総統なんか出てしまったら、地味な暗黒星団側がかすんで消えちゃうかも(笑)。
総統は敵としても派手だったからな…、次の彗星帝国もなかなか派手だったから、それと比べて余計地味に思うのだろうか。
むしろ「新たなる旅立ち」の時の暗黒星団の方が今回よりもまだ花があったかも…、今回ほんとに地味である(苦笑)。

 

地球の全人類の脳細胞を破壊してしまう重核子爆弾の起爆装置が敵星にあるらしいので、ヤマトで敵星に向かうことになるわけだが、この航海での途中戦闘も観ているとさほど大ピンチに見舞われているように思えない。
敵中間補強基地での戦闘なども全然大したことないような?
そしていよいよ敵本星に着いてみたら、なんと敵はそこが未来の地球なんだと言ってヤマト側を騙そうとしているのである。
波動砲に弱い鉱物組成の星なので、こういった作戦でヤマトを懐柔しようとしているらしいのだが、波動砲に弱いって…、ヤマト、やけにラッキーな設定の敵星に恵まれたねぇとツッコミを入れる私。

 

占領された地球でもパルチザンとして人類側が抵抗しているらしいが、そんなにドンパチの場面もないので静かな感じである。
そう、全体的に今までの作品に比べると静かな感じで終始したような気がする。
観てる私の心もデスラー総統が出ていないので静かであった。(やはり私は総統が好き!感想とは関係なく唐突に発言である・笑)

 

作品中、唯一花がある存在はサーシャだろうか。
私はサーシャに好感をもった。
キュートな感じというか、体つきもちょっとムチッとしていて性格もかわいい。
好意をもっている古代が戦闘中サーシャを雪と呼び間違えると「ちがうわ!」とむくれて言う。
ここで彼女の古代に対する気持ちと、彼女の性格がちゃんと表現できていて、この場面、私は好き。

こういう素直な娘が私は好きなのだ。なんか分かるわ、サーシャの気持ちが。

敵星での戦いでも一人奮闘していたのがサーシャなのだが、サーシャを阻止する兵士の姿がないのはどうしてなのだろう?
暗黒星団というかテザリアム星はあまり人がいないのか?機械化が進んでいるので?いろいろ疑問もある私である。


終盤、ラスボスのスカルダート聖総統はサーシャに撃たれて重傷を負うし(しょぼい感じ)、サーシャも聖総統に撃たれて絶命した(?)し、それを見た古代が意を決して波動砲を発射、テザリアム星は大爆発、ついでに二重銀河も大爆発、連続ワープで爆発から逃げるヤマト、…ちょっとすごい展開な気もする(笑)。
古代君は俺の手は血に汚れていると言ってたけど、それって仕方ないよね…。

 

すると、ここに死んだはずのサーシャが宇宙空間にデカい映像となって登場。
古代君ら乗員皆に対して、ひと演説ぶつのである。
「あなたは今、自分の罪を知っていらっしゃる。血を流すことの恐ろしさを感じてらっしゃる。」
「今はだめでもきっと命を大切にできる人類を作り上げるでしょう。」云々と。
17歳の乙女に(ほんとは1歳)に懇々と説教されているヤマトの乗員たち、うーん、至極ごもっともなことを、さすがヤマトシリーズの偉大なる女神系列の女性のお言葉というところであろうか。
こうして危機は去り、ヤマトは地球をめざし帰路につく。

今回の地球の危機は一件落着というわけなのだった。

 

…、別に面白くなかったというわけではないが、するっと私の中を流れていってしまったような作品であった。
きっと、デスラー総統がいないせいだよ(笑)。
すみません、とても変な感想かも…書いていて自分でも思う(苦笑)。

 


53.暗黒星団のこと

 

「新たなる旅立ち」では暗黒星団って強そうに思えた。
移動惑星ゴルバなど最強に思えた。
しかし、この作品を観ると、暗黒星団って強いか?と私の心は揺れている(笑)。

敵星への旅の途中、ゴルバと同じようなものがいくつも出てくるのだが、ヤマトの波動カートリッジ弾なる武器でこの複数ゴルバらは大爆発全滅していた。
うーん、波動エネルギーに弱いから?カートリッジ弾の当たりどころが良かった?でも脆くない?
「新たなる…」では、デスラー砲が石ころと言われデスラー総統が決死で「私ごと撃てー!」と叫んだのに…、ヤマトならこんなに楽勝してしまうとは。
総統、とても弱かったのでは…などと総統ファンにあるまじき疑念がよぎる私である。
いや、主役と脇の違いさ!これは、ハハハ…(悲)。


そして波動砲をとても恐れている暗黒星団側であるが、テザリアム星にヤマトが到着する前の航行中に倒せる自信など全然ないのだろうか?と思った。
テザリアム星をとても念入りに未来の地球といってもばれぬように装っていたが、そういう作戦はスカルダート聖総統の案であろうか?
芸が細かい人である。
でも顔は凄く怖い人(笑)。
人型仮面を被ってお出迎えしてくれてたが、仮面を取ると他の暗黒星団の誰よりも顔が怖かった。

スカルダート聖総統の顔の怖さはもう凶器クラスかもしれない(笑)。

 

一方、森雪とのドラマを繰り広げるアルフォン少尉のことである。
中の人が野沢那智さんということで私は過大な期待を持っていた。
私世代の者にとってはアラン・ドロン、アル・パチーノ、ロバート・レッドフォードなど洋画の吹き替え二枚目どころ総なめの声優さんである。
これが期待せずにおれようか。
顔が青色、金髪、翻るマント、これってデスラー総統ポジションだよね。
総統が出てない分アルフォンに期待大の私であった。
アルフォンが地球で勇壮に戦闘を繰り広げている場面がないのが辛い。
これがないのでアルフォンが女にだけ興味のある人物みたいに思えてしまう。
なので雪に重核子爆弾の秘密を教えるのも、女にうつつを抜かしてダメじゃないの!!軍人としては失格だよ!的に見てしまう。
あんなにキザでカッコつけてるのにもったいない。


しかし、眉が無いのがね…、眉って欲しい。
眉が無いことに目がいってアルフォンのキザな台詞に酔えない私。
アルフォンに眉があればこの評価ももうちょっと点数上がってたかもしれない…。

デスラー総統だって、眉は細いけどちゃんとあるからいいのだ。
総統は眉のお手入れもしてるかもしれない、お洒落さんだからね(笑)。
…真田さんの場合は?眉は薄いが…あれって、あるよね一応…。
眉って顔にとっては大切だ。(笑)

 


54.悲劇の古代守一家

 

スターシャは前作「新たなる旅立ち」でイスカンダル星と共に自爆。
守も藤堂長官を助ける為に自爆してしまった。
サーシャも覚悟の上で敵星に残り自分もろとも波動砲でテザリアム星を撃つように迫る。
家族みんな壮絶すぎる、自爆一家というか悲劇的すぎる。

守の場合、自分はもうダメだから長官を逃がすために自爆するというようなことを言っていたが、そんな重傷を負っていたのだろうか?
普通に歩いていたように見えたし、爆弾を所持していたのなら投げつけるとかなんとかできなかったのであろうか?

あれでは助けてもらった方(藤堂長官であるが)も後味悪いよね…。

 

「新たなる旅立ち」でスターシャは自爆した後、宇宙空間に巨大な映像になって現れ、しゃべっていた。
普通の人間じゃない…、テレサにも相通じるような、超自然な感じである。
今回はテザリアム星に一人残ったサーシャが心を痛めている場面で突然空中に姿を現していた。
「あなたの悲しみはあなたに与えられた運命なの。あなたの役割を果たすのよ。」「全てを終えて私の元へ戻って来る日を待ってる」と助言する。
これって、命を捨てて敵星を滅ぼせってこと?
非常に厳しい人である。
元々厳しいと思っていたが、筋がね入りの厳しさだ。
私の元って何処なのか?スターシャは今何処にいるのか。
何処かで生活しているのか。(死後の世界か?)

到底人間とは思えないなぁ(笑)。
よく守との間に子供出来たな…と思う。
イスカンダル人の全てがああなのか、それともスターシャは王家の人間で特別だからああなのか?
ガミラスの総統たちはああじゃないよね。
総統も常人よりは格段に身体丈夫そうだけど、さすがにスターシャのような超人ではないと思う(笑)。

 

サーシャも死んだ後、スターシャ同様、でかくなって宇宙空間に現れる。
母譲り、母似である。
もう超常現象の世界、あなたの知らない世界…、私は特に科学とか疎いのでもうなんだか訳わからんというのが正直なところである。
この時には又スターシャも現れて二人で抱き合って消えていった。ほんと何処へいった?
スターシャ、あのように今でも姿を現すことが出来るのか?
デスラー総統が星にスターシャの名前付けて未練タラタラで生活してるが(「ヤマトⅢ」で)、一度ぐらい話し相手になってやる気はないのか。
…ないよう、おそらく絶対に(笑)。
まあ、確かに放っておいた方がいいかも、生じっか相手すると総統は益々引きずるかもしれないし、その方が罪作りだ。

スターシャもきっと分かっているから放置しているのだろう、触らぬ神に祟りなしというところか(総統、すみません!ちょっと酷いこと書きすぎたかも…やや反省…笑)。

 


55.地球側の人のこと

 

山南さんのこと、山南さんもちょっと地味な気がする。
「ヤマトよ永遠に」の新しい登場人物たちって皆地味なんだ…。
地味な上に山南艦長は亡くなってしまう。
「さらば…」の時の土方艦長も亡くなったし、沖田艦長も一作目は亡くなったし(後で生きているらしいけど…)、ヤマトの艦長席は危ない、不吉すぎる。

ヤマト艦長になるととても死亡率高いようである、こわいなぁ(笑)。

 

今回の藤堂長官はいつもより凛々しくカッコ良かった。
暗黒星団側にヤマトの場所を問いつめられて毅然と拒否する場面、おおっ!良いじゃない!と思った。
 デスラー総統がいない分、カッコ良さがこっちにまわってきたのだろうか。(注・ご存知の方も多いと思いますが、伊武雅刀さんが総統と長官の声優を兼ねているのです)
普段より若々しい感じもしたかも、このように思うのは私が総統がいない分の心の隙間をなんとか長官で埋め合わせようとして視聴したせいだろうか?(笑)

 

もう一人、地球側で印象に残ったのは勿論真田さん。
真田さんがサーシャを火星で育てたらしいが、一人で?男なのに…、今まで子供を育てたことはないよね?
どんなに苦労しただろう…、子育て経験のある私は正直尊敬する。
いや、手の掛からない子だったのか?しかし、急激に大きくなったりしたら、普通よりも大変かもしれないし。
守父さんは他に頼む人はいなかったのか?
いやむしろ一年で大きくなるなら、自分でその期間育てた方が良かったのではないか。
一年ぐらいならなんとでもなるでしょ、もともとイスカンダルで永住しようとしていたくせに、今更地球勤務にそんなにこだわる理由はなんだ?
子育てをなんと思っている?
真田さんに頼んだりして、ちょっと無責任な感じもする(守父さん、なぜか私に猛烈に責められている、事情があったのかもしれないのに…私の追及はやけに厳しい…・笑)。
それに比べ、よく引き受けた真田さん、たいへん出来たお人だ、頭が下がる思いである。

 

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