46.「宇宙戦艦ヤマト2199」を観て

 

この作品こそが、このサイトを作ったきっかけだ。

いや原因というべきか…(笑)。

2013年4月にTVで放映が始まって2クール、26話をリアルタイムで観た。

当初、言葉どおり大歓迎の私だった。

しかし、終盤23話あたりから私はたいそうショックを受けていた。

26話を観終わった後は、ほぼアンチ状態にあったといっていいだろう。

 

「2199」放映中に旧作のシリーズ「さらば…」と「新たなる…」をDVDで観直していた。

このサイトを作り始めるのとほぼ同時に旧作ヤマト一作目を観直した。

その後、今まで観たことのなかった「ヤマト2」「Ⅲ」「ヤマトよ永遠に」「完結編」「復活編」キムタクの実写版映画を続けざまに観ていったのだ。

こうしてヤマトの旧作シリーズ全体を観た後で、「2199」について考え、今もう一度、録画していたものを観直してみると、あの放映終了時とは随分違った気持ちになっているのに気づいた。

 

認識し直したことは、「2199」に旧ヤマトの一作目を探してはいけなかったのだということ!

前にブログにもちょっと書いたが、やはりそれが全てだ。

途中のエピソードの多くをそのまま使い、一作目と同じような過程を経てイスカンダルに赴く物語だが、これは以前の作品とは別の物語だと捉えるべきだった。

私が一作目と同じだと思って観ていたから、どうしようもなく動揺した。

でも、途中まで一作目をそっくりなぞるような展開をしたから、過去のファンなら最後まで一作目とそれほど変わった展開はしないのではと思ったとしても無理はないよね…(苦笑)。

 

その人が一作目に対して、思い入れが強ければ強いほど新しい展開には違和感を持ったかもしれない。

私の場合は、とにかくアベルト・デスラー総統のスターシャ大好き描写がカチンときまして…(苦笑)。

このサイトのヤマトの感想文№1,2,3、にも激情のままに書いたけど、この極々個人的な感情でもう冷静に考えられなくなったのだ。

しかし、きっと私のように、固執するキャラの扱いに不満を持ったりせずに観た人なら、旧作を知っている世代の人でも不満はなかったかもしれない。

まして、旧作を観てない世代なら尚更十分満足しているのではとも思う。

 

もう一度、観直した私は、途中も大変面白かったし実際とても楽しんでいた。

そして、やや冷静になった今観れば、最後の展開だって、これはこれでちゃんとまとまっているし良いのかもしれないとも思えた。

そう、「2199」は魅力的な部分もたくさんあったのだ。

 

私は何度も自分に言い聞かせている。

これは一作目と同じ作品ではないのだ、あくまでもこれは「2199」という作品なのだと。

 

そして、旧シリーズ全作品と実写版も観た後の私にとっては「2199」だって、やはりヤマト作品だった。

私の許容範囲は以前よりずっと広くなったように思う。(以前、狭かったよ、きっと…・笑)

「ヤマト」が好きという気持ちで観ると「2199」だって十分受け入れられるし、多少は気に食わない部分があったとしても、やはりこれも大好きなヤマト作品の仲間だと思っている。

 

又、項目別に、気にかかったこと、ツッコミたいことについて愛を込めて書くことにする。(愛を込めて…、大丈夫かな…?出来るか…私…笑)

 

 

47.「2199」って「ヤマトⅢ」が覆い被さっているのでは?

 

私、過去のヤマトシリーズを観終わって、この「2199」を観直してみて思ったことは、「ヤマトⅢ」の世界設定が旧一昨目の設定に覆い被さるように乗っかってきているということだ。

 

「Ⅲ」の登場人物たちが、地球側、ガミラス側にも出ているのをみても明らかだ。(平田さんとかフラーケンとか…、「2」の人たちも出てるけど・笑)

なにより「2199」のイスカンダルは「Ⅲ」に出てきた平和を唱える変な宗教の星シャルバート星のようだ。

かつて強大な軍事力で銀河を支配したシャルバート、ある時それを放棄して突然姿を消して武力を捨てることでの平和をひたすら説く宗教の星となったシャルバート。

「2199」のイスカンダルはこの設定に準じている。

 

しかし、始末が悪いのは、シャルバートは教えを流布するだけだが(これもちょっと無責任だけど・笑)、今のイスカンダルは隣にお節介なストーカー独裁者がいて「君の代わりに私が宇宙の平和を実現してあげる」云々と言いながら、的外れな行動を起こしていることだ。

そしてこの、アベルト・デスラーの私が宇宙を統一して恒久平和をもたらすというのも「Ⅲ」でデスラー総統が言っていた言葉と被る。

 

しかし、言っておくが「Ⅲ」のデスラー総統はアベルトと同じではないよ!(強い口調で言うよ・笑)

あれは戦争の真っ最中の敵対勢力ボラー連邦の存在があり、実際ボラー連邦下の圧制でかつて自国の民が長きに渡り苦しめられたことを踏まえての発言だった。

まあ、デスラー総統自身も野望の固まりのような人ですから、きれいごとだけじゃないけど…(苦笑)。

一応アベルトのスターシャの望みを僕が叶えてあげるよ!的な発言よりかは、大人も聞く耳を持てるような理由は十分あったと思う。 

 

旧デスラー総統の名誉にかけて、総統はアベルトとは全然違う!!ここは私の私的な感情爆裂で言うけど…。

旧総統はもっと硬派な人だった。

この宇宙統一を言っていた「Ⅲ」においては特にガルマンガミラスのことを第一義に考えていたのだ。(なんかロマンチックな部分もあったことはあったけど…・苦笑)

 

ユリーシャがヤマトに同乗してヤマトの人々の行動を逐一観察し続けているのも「Ⅲ」のルダ王女にそっくりだ。

スターシャがヤマトを見定めて納得がいった上でないと技術を提供しないというのも、ルダがハイドロコスモジェン砲を渡してくれた時の様子が思い出された。

 

しかし、ここでも又、ルダより始末が悪いのは、スターシャはヤマトをイスカンダルに自ら呼びつけた上でこれを行うのだ。

ルダは見定めてからしかシャルバートに案内はしなかった。

最初に餌をぶら下げてから様子を見るということはなかった。

スターシャのやり方は押したり引いたりとあまりにも上から目線ではないのか?

まあ、ちゃんと渡してくれたから、いいけど…、許すけど…(苦笑)。

 

他にも南部の過激さは「Ⅲ」の南部の過激発言を思い出させた。(ファンタム星に一発ぶち込んでやりましょうか!発言とか)

「イズモ計画」も「Ⅲ」の人類の移住先を探す設定を思い出させる。

 

シンプルで分かりやすかった旧一作目の設定が「Ⅲ」をプラスした部分によってやたら複雑化してしまったのではないかと思うのだが…どうよ?

 

 

48.「2199」の沖田艦長のこと

 

ずっと気になったこと「艦長」の発音アクセントだ。

これはネットでも多く話題に上がっていたようだ。

私がネットで得た情報だと自衛隊では(旧軍部でも?)あのアクセントらしい(干潮や浣腸と同じ方・苦笑)。

なので監督がこだわってあれになったそうだ。

うーん、そうなの、でもとても耳につくんですけど、もの凄くつく(笑)。

 

シリアス場面だと余計に「えっ!!?」という感じで、感情移入の妨げになりそうなくらい。

それに多くの乗組員が次から次へと言うんだなぁ…。

まあ、沖田艦長は主要人物だから呼ぶ機会が多いのは当たり前で仕方ないけど、耳につく耳につく。

デスラー総統まで「艦長」言ってたよ(笑)。

地球防衛軍なんだから、自衛隊イコールではないでしょう、普通のアクセントじゃだめなのか?(苦笑)

 

沖田艦長は旧作に比べて「死中に活」戦法が滅法好きなようだ。

一度は良かった。

二度もまあ許せる。

「二度あることは三度ある」ということわざ通りやっぱ又あった。

沖田艦長はこれまずいだろ!と思われるシチュエーションを、このように正面突破するのがよっぽど好きなのかもしれない。

 

バラン星のゲート通過もスゴかったし、ドメルの母艦と正面からぶつかって突破しようとする。

あげくガミラス星に自ら突入してバレラスにヤマト本体をもって突き刺さるという大胆さ。

いつもいつもだと相手ガミラス側も「又やってくるぞ!」と学習しそうなものであるが(苦笑)。

 

私が思うに沖田艦長なら遊泳禁止の看板のある場所で海水浴もするかもしれない。

立ち入り禁止のフェンスを越えて、ため池で釣りをするかもしれない.

はたまた通行禁止の道路もお構いなしで車で進入、通り抜けかもしれない。

大胆不敵を越えた無鉄砲さんであろう(笑)。

古代君なんかが「これぞ沖田戦法!」とはやし立てるから余計拍車かかっているのか?

 

「2199」では帽子を脱いでる絵もあった沖田艦長であった。

ふーん、帽子を脱いだらあんなだったんだ。

一作目って帽子を脱いでる場面あったかな?(「怪物くん」みたいに私に思われてる沖田)

上着もあんまり脱いでなかったような…、艦長もたまにはゆっくりくつろいでもいいと思うよ…(笑)。

それに比べると「2199」はずっと自然だった。(感想、投げやりな感じしませんか…?苦笑)

 

 

49.「2199」の真田さんのこと

 

旧一作目の真田さんって割と控えめな感じもした。

あの作品では沖田が科学関係もとても詳しそうなイメージがあって、真田さんは沖田の指示を仰ぎながら実務面を担うというように感じられた。

「2199」の真田さんはもう、システム全ての総責任者というふうに見えた。

 

それにしても相変わらず真田さんって桁はずれてスゴいのでは。

波動エンジンから波動砲も作っちゃうし、波動バリアも作ったのだろう?

ガミラス側もデスラー砲を作ってたけど、あれと地球側と同じぐらいの時期に開発始めてるんじゃないの?

ガミラス側ってスターシャに遠慮して今まであえて作らなかったと考えていいのだよね?

ガミラスの方が地球より遙かに科学力が進歩していそうなのにデスラー砲の出来映えはどうなのだ?

真田さん開発の方が性能良さそうに見えたが?

イスカンダルにもらった設計図とコアが優れていたのがその差なのかもしれないが、真田さんは「2199」でもやはりスゴイ科学者なのだった(笑)。

 

しかし、ユリーシャに波動砲を「真田が作った」と非難めいて口にされたり、あげくイスカンダルに着いたら着いたでスターシャに波動砲作ったからコスモリバース渡すのは思案中と言われたり…。

あの…、なんか傷ついてないか?

真田さんは鈍感そうだから(勝手に決めつけてるよ私・苦笑)気にしてないか?

 

しかし、イスカンダル側よ、最初技術提供する前に言ってもらわないとね…、そういう重要なことについては。

一隻でガミラス軍と戦うのを覚悟で出立するヤマトなんだから、必死で武力を備えるのは当然であろう。

最初から禁忌だと指示もせずに、後で文句言われてもね…(苦笑)。

それともそんなこと言わなかったのは、遅れた科学力の地球では作れんだろうと思っていたからか?

地球のことバカにしてるのか?!イスカンダル?

言わない方の落ち度だろ!(プンプン)

真田さん及び地球をフォローする為ちょっと激しく文句を言いましたよ私!(笑)

 

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